【カービル共同】トランプ米大統領は11日、大規模な洪水が起きた南部テキサス州カー郡カービルの被災地を視察した。氾濫した川沿いの滞在者に避難指示が出ていなかったことに批判が高まる中、当局による対応を擁護するのに躍起となった。多数の死者が出た洪水は11日で発生から1週間を迎えた。安否不明者も依然多数に上り、捜索が続いた。
米メディアによると、死者は少なくとも120人で、160人以上と連絡が取れていない。
トランプ氏は、現地で被害状況の説明を受けて遺族と面会した後「信じられない惨状だ。米国民は打ちひしがれている」と語った。一方、避難指示が出ていなかったことへの見解を記者に問われると「悪人しかそんな質問はしない」といら立ちをあらわにし、回答を拒否した。
トランプ氏は、全員の安否確認に期待するとしつつ「とても困難なことだ」と述べ、捜索活動が長期化するとの考えを示した。
ワシントン・ポスト紙は11日、カー郡が警戒を促す通知を住民らの携帯電話に送る仕組みがあったにもかかわらず送信していなかったと報じた。