1945年8月5日の米軍による前橋空襲から2カ月後の10月に開かれた「戦災前橋復興舞踊大会」を再現した歌舞伎公演が、前橋市で7月27日に開かれる。80年前の大会では、前橋に疎開した七代目松本幸四郎が「長唄 橋弁慶」を演じた。今回は、ひ孫の十代目松本幸四郎さんと市川染五郎さん親子が同じ演目を披露する。
主催する市によると、大会は七代目が終戦後、市民を元気づけたいと発案。3日間開かれ、市民は無料で入場できたという。「前橋空襲と復興資料館」検討委員会の手島仁委員長(65)は「松本さんが前橋へ注いだ恩情を、空襲とともに語り継ぎたい」と話す。
今回の公演は、4月に資料館がオープンしたことを記念し、資料館が入る昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)で実施する。米陸軍が記録した大会映像の上映や、松本さんらのトークセッションもある。午後5時開演。全席指定で6千円。