長野県の佐久市立国保浅間総合病院=16日午前

 医療機器を優先的に使う便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、警視庁が収賄の疑いで、長野県の佐久市立国保浅間総合病院の男性医師2人を書類送検したことが捜査関係者への取材で分かった。贈賄容疑で医療機器メーカーの営業担当だった社員ら3人も書類送検した。東京地検は16日、収賄罪で医師2人を、贈賄罪で3人を在宅起訴した。書類送検はいずれも6月25日付。

 捜査関係者によると、男性医師2人の書類送検容疑は2021年11月〜24年5月、医療機器メーカー「日本エム・ディ・エム」(東京都新宿区)の医療機器を選定して使用する見返りに計58万円を受け取った疑い。

 社員らは機器の使用実績に応じて、医師2人にポイントを付与。2人は看護師との飲食代など、私的な飲食の領収書をLINE(ライン)で送信し、1ポイントを1万円相当で交換して現金を受け取っていたとされる。

 日本エム・ディ・エムはホームページで「事実関係が明らかになり次第、厳正に対処する」とのコメントを出した。