下請け業者9社に金型などを無償で保管させたのは下請法違反(不当な経済上の利益の提供要請)に当たるとして、公正取引委員会は16日、自動車部品メーカー「いづみ工業」(名古屋市)に再発防止を勧告した。
公取委によると、同社は遅くとも2023年10月から今年4月までの間、自動車部品の製造に使う金型など計1570個を9社に無償で保管させた。保管費用相当額として計約580万円を既に支払ったという。
同社の山口智也社長は取材に「勧告を真摯に受け止め、再発防止に努めていく」と話した。
保管場所の確保などから金型を下請け業者に無償で保管させる事例は全国で相次いでいる。