少子化や大学入試改革で今、高校を取り巻く環境は大きく変化しています。岐阜県内の高校はどう対応していこうとしているのでしょうか。岐阜新聞デジタルは各校の校長らトップにインタビュー。今回は、関高校(関市)の中原泰男校長(57)です。県内屈指の進学校であり、文部科学省からDX(デジタルトランスフォーメーション)ハイスクールに指定されるなど、先進的な取り組みも評価されています。校長が呼びかけるキャッチフレーズは、「SEKI(せき)からSEKAI(せかい)へ」。国際的な問題意識をもって地域の課題を見つけ出し、生徒自らが考えて動く姿勢を大切にして、近年幅広い探究活動を展開しています。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

ー特色は。
生徒のほぼ全員が四年制大学を志望する進学校。ただ、勉強だけでなく、部活動も行事ごとも全力でやる、文武両道の学校だと考えている。先日体育祭があったが、本当に元気良く、楽しそうな姿が見られた。そして、イベントが終われば、ぱっと勉強に向かう。切り替えの上手な子が多いと感じている。
校訓は「進取・至誠・錬磨」。特に、自ら進んで物事に取り組む「進取」の姿勢を大切に、日々の学習や探究活動に取り組んでいる。
2021年度には、国際的に活躍できる人材の育成を目的としたスーパーグローバルハイスクール事業のネットワーク校に、24年度には、データサイエンスを活用し、地域課題に向き合える人材の育成に力を入れるDXハイスクールに、いずれも文科省から指定を受けた。また、岐阜県の地域課題解決学習推進事業の指定校にもなっている。関市は中濃地域の中核市でもあり、地域のフロントランナー(先駆者)という自覚を持って歩みを進めている。
ー探究活動について詳しく。
「グローバルに考え、ローカルに行動する」を掲げ、SDGs(持続可能な開発目標)など世界的な問題を意識しながら、自分たちの足元である地域をよく知り、課題を見つけ出し、研究するのが本校の探究活動。カリキュラムに組み込まれた「総合的な探究の時間」では、...