1986年の福井中3殺害事件の裁判をやり直す再審公判で、名古屋高裁金沢支部(増田啓祐裁判長)は18日、殺人罪に問われ懲役7年が確定し、服役した前川彰司さん(60)に判決を言い渡す。検察は再審初公判で改めて有罪を主張したが、新しい証拠は出さず、無罪が確実視される。
前川さんは逮捕時から一貫して無実を訴えている。昨年10月の再審開始決定は、警察による供述誘導の疑いや検察の証拠隠しを指摘。また、前川さんは最初の再審請求から再審が認められるまで20年以上かかるなど、再審制度の問題もあらわになった。判決がこうした点にどう言及するか、注目される。