ナゴルノカラバフの中心都市ハンケンディで、国際会議参加者と会合するアゼルバイジャンのアリエフ大統領=19日(同国大統領府提供、ゲッティ=共同)

 【モスクワ共同】アゼルバイジャンのアリエフ大統領は19日、昨年12月に38人が死亡したアゼルバイジャン航空機墜落を巡り、ロシアを相手取り国際的な裁判機関に提訴する準備を進めていると表明した。ロシア通信などが報じた。アゼルバイジャンは航空機がロシア軍の攻撃を受けたのは明白だとして関係者の処罰を要求しており、友好関係に亀裂が生じている。

 アリエフ氏は、アゼルバイジャンの検事総長がロシア連邦捜査委員会のトップに照会しても「捜査は継続中」との回答しか得られず、ロシアの姿勢は「非生産的だ」と批判した。どの機関に提訴を検討しているのかは不明。

 アリエフ氏は、2014年にウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空機を巡っては「調査が10年以上続いた」と指摘。アゼルバイジャンは提訴後、必要なだけ待つ用意があると述べた。

 乗客乗員67人が搭乗した旅客機はアゼルバイジャンの首都バクーを出発し、目的地だったロシア南部グロズヌイから約450キロ東のカザフスタン西部アクタウ近郊で墜落した。