原爆の熱線で焼かれ、枯死寸前となりながらも樹勢を盛り返し、復興のシンボルになった長崎市にある山王神社の「被爆クスノキ」の葉の密度などを樹木医が22日、調べ「全体として樹勢を維持し、良い状態だ」と診断した。クスノキは、市出身の歌手福山雅治さんが曲の題材にして脚光を浴びた。
高さ21mと17・6mの2本で、爆心地の南東約800mに位置する神社の境内入り口に立つ。
久保田健一さん(58)ら複数人の樹木医が約30分かけ、病害虫の発生の有無などを調べた。久保田さんは良好な状態としつつも「被爆樹木は80年間傷を持ちながら生きてきた。急変することもあり、経過観察を続けたい」と話した。