東京都小金井市のライブ会場で2016年、ファンに刺され一時重体になった冨田真由さんと母親が、ストーカー被害を警視庁などに相談していたのに対応を怠ったとして、都と所属した芸能事務所に損害賠償を求めた訴訟が、東京地裁で和解する見通しであることが27日、関係者への取材で分かった。都と事務所が和解金を支払い、警視庁が再発防止のため対策を強化する趣旨を盛り込む内容で調整しているという。

 冨田さんらは、殺人未遂罪などで実刑が確定した男(36)にも賠償を請求。28日に地裁で判決が予定されており、都・事務所に対する請求分については、判決前に和解協議がある。