「戦災前橋復興舞踊大会」を再現した歌舞伎公演で、「長唄 橋弁慶」を披露する十代目松本幸四郎さん(左)と市川染五郎さん親子=27日午後、前橋市
 トークセッションに登壇した十代目松本幸四郎さん(右)と市川染五郎さん親子=27日午後、前橋市

 1945年8月5日の米軍による前橋空襲から2カ月後の10月に開かれた「戦災前橋復興舞踊大会」を再現した歌舞伎公演が27日、前橋市で開かれた。80年前に七代目松本幸四郎が演じた「長唄 橋弁慶」を、ひ孫に当たる十代目松本幸四郎さん、市川染五郎さん親子が披露し、観客約1200人が舞踊を楽しんだ。

 市によると、45年5月に市内に疎開し、終戦後に東京に戻った七代目が「市民を元気づけたい」と大会を発案した。3日間開催し、市民は無料で招待された。

 今回の公演は、4月の「前橋空襲と復興資料館」のオープンを記念して開催。武蔵坊弁慶役の松本さんが長刀を担ぎ、牛若丸役の市川さんと切り合う場面もあった。