福岡県大牟田市

 27日午後6時10分ごろ、福岡県大牟田市で「硫黄のような臭いがする」と通行人から110番があった。市や消防などによると、40人以上が気分が悪いと訴え、20人以上が病院に搬送された。三井化学は大牟田工場にあるプラントから塩素系のガスが漏れたと明らかにした。この影響で、市内で開かれていた「おおむた『大蛇山』まつり」が中止になった。

 消防は27日午後9時半時点で、症状の重い人はいないと説明している。県警がガス漏れの経緯を詳しく調べている。

 三井化学大牟田工場によると、午後5時40分ごろ、敷地内にあるウレタン原料を生産するプラントで、ガスの検知器が鳴った。すぐに工場の稼働を停止し、午後7時50分ごろ、ガス漏れが止まったとしている。

 市によると、消防からガス漏れの連絡を受け、午後7時25分に祭りの主催者が中止を決めた。

 三井化学によると、大牟田工場では眼鏡のプラスチックレンズの材料や自動車のシートクッションに使うウレタンなどを生産。