千葉県館山市の平砂浦海岸で29日夕、クジラ4頭が打ち上げられているのが見つかった。県安房土木事務所は、原因や30日の津波との関連は不明だとしている。一方、過去の大地震前にも同様の事例があったとして、クジラが何らかの影響を受けた可能性を指摘する専門家もいる。
県警館山署によると、29日午後6時半ごろ、浅瀬に体長7〜8メートルのクジラ4頭が打ち上げられていると通行人から署へ通報があった。署員が確認のため訪れ、波打ち際で4頭を発見した。
30日午前に県安房土木事務所職員が現地に向かったが、津波警報が発令されて引き返したため、クジラの種類や体長は確認できていない。警報の解除後に改めて調べる。
国立科学博物館の田島木綿子研究主幹は、2011年のニュージーランド地震や東日本大震災でも地震前にクジラが海岸に打ち上がったことがあるとし「深海で異変が起き、千葉県沖にいたクジラが何らかの影響を受けたという可能性は否定できない」と説明する。映像からマッコウクジラと推定している。