帝国データバンクは31日、8月に値上げが予定されている食品が1010品目になるとの調査結果を発表した。前年同月比で52・8%の増加となる。原材料の価格高騰に加え、光熱費の上昇や人手不足も幅広く影響し、生産コストを押し上げている。10月は3千品目を超える「半年ぶりの値上げラッシュ」となる見通しで、家計の負担が増しそうだ。
8月分を品目別に見ると、だし製品やポン酢といった「調味料」が470品目と最多。乳製品は281品目で、加工向け生乳の取引価格の引き上げにより牛乳やチーズ、ヨーグルトが一斉に値上げされる。
帝国データの担当者は「昨年までは価格は維持したまま内容量を減らす『ステルス値上げ』も見られたが、今年は価格そのものを上げる動きが目立つ」と分析した。
2025年は4月に4千品目を超えるなど値上げ基調が継続。累計では11月までの公表分で既に1万9416品目の値上げが判明しており、通年で2万品目を超えることが確実という。2万品目を超えれば23年以来2年ぶりとなる。