2歳の時に広島で被爆し、12歳で白血病により亡くなった佐々木禎子さんを題材にしたミュージカルが福岡市で上演されるのを前に、兄で自身も被爆者の雅弘さん(84)=福岡県那珂川市=は31日、出演する米ハワイ州の若者や子どもらに「アメリカと日本はかつては戦争した国で考え方が違う。それを乗り越える心がけは禎子の思いやりの心だ」と講話した。
ミュージカルは「平和は翼に乗って」。雅弘さんが2013年、真珠湾攻撃の実相を伝えるハワイのアリゾナ記念館に、禎子さんが病床で折った折り鶴を寄贈したのを機に制作された。被爆80年となる今年、禎子さんの墓がある福岡での公演が決まっていた。