日米関税交渉の合意を受けた、自動車メーカーの首脳らとの意見交換会で発言する石破首相(左端)=31日午後、東京都内(代表撮影)

 石破茂首相は31日、日米関税交渉の合意を受けて、都内で自動車メーカーの首脳らと意見交換した。合意に基づいて関税が引き下げられても企業への影響は残るため、自動車業界側はサプライチェーン(供給網)への支援や国内の需要喚起策などを求めた。

 石破氏は会合の冒頭で、自動車産業は550万人の雇用を有する基幹産業だとし「賃上げや投資の明るい兆しが見えている中、この動きを止めてはならない」と強調。「(関税による)影響緩和に万全を期していきたい」と述べた。

 日本自動車工業会の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は合意を評価した上で「さらなる関税の低減を含めた、米国との未来志向の対話を継続してほしい」と訴えた。