【ワシントン、モスクワ共同】トランプ米大統領は1日、ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)による「脅し」を受け、「適切な海域」に原子力潜水艦2隻を配備するよう命じたと明らかにした。ロシア近海とみられる。トランプ氏が示した対ロ制裁方針に反発したメドベージェフ氏は核兵器使用を示唆し、けん制していた。
トランプ氏がウクライナとの停戦に応じないロシアにいら立ちを募らせる中、核大国間の緊張が高まった。原潜の種類や米海軍が実際に命令を実行したかどうかは不明。原潜の位置情報は最重要機密の一つで、トランプ氏の発言は異例だ。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「米国民を守る。われわれは完全に備えができている」と話した。これに先立ち、交流サイト(SNS)で「愚かで扇動的な発言が言葉にとどまらない、万が一の場合に備えた」と強調。「言葉は非常に重要で、予期せぬ結果につながることも多々ある。今回がそうならないことを願う」と主張した。