野球界の指名打者(DH)制導入年

 プロ野球セ・リーグ6球団による理事会が4日、東京都内で開かれ、2027年シーズンから指名打者(DH)制の導入を決めた。26年は移行のための猶予期間とし、再来年から1975年に採用したパ・リーグと足並みをそろえる。

 DH制は攻撃時に投手に代わって打撃専門の打者を使える制度。投手も打席に立つ「9人の野球」を続けてきた日本の伝統あるアマチュアでも導入が広がり、東京六大学連盟と関西学生連盟、さらに今月1日に日本高野連も来年からの採用を決めた。アマ球界への影響を長く議論してきた経緯があり、理事長を務める広島の鈴木清明球団本部長は「日本高野連が採用するというのは大きなインパクトだった」と話した。

 DH制は73年に米大リーグ、アメリカン・リーグで始まった。現在はメジャー、韓国など世界の主要リーグの他、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)などの国際大会でも実施されている。日本のセは数少ない不採用のリーグだった。

 来年からではなく27年からとした理由については各チームのスカウト活動を考慮したためと説明した。