宮城県立がんセンター(同県名取市)は4日、血液がんの高齢患者に対し、主治医が抗がん薬を本来の5倍の量処方して患者がその後死亡したと発表した。薬の副作用が原因とみられ、病院側は医療ミスを認めて遺族と示談した。
病院によると、患者が2023年7月に抗がん薬の治療を始める際、主治医は電子カルテに1日1カプセルと入力すべきところを、誤って1日5カプセルと入力した。調剤した院外の薬局も疑問点を医師に確認せず薬を渡した。
同年8月に容体が急変して処方ミスが分かった。病院は「薬剤の副作用の白血球減少により敗血症性ショックを発症した」と説明。患者は同月死亡した。