北海道江差町で10日、約380年続き道内最古の祭りとされる姥神大神宮渡御祭の本祭が始まった。ちょうちんや武者人形を載せた豪華な山車が、明治初期まで盛んに行われたニシン取引の問屋や商家などが残る街道を巡り、笛や太鼓のきらびやかな音色を響かせた。
雲が晴れた午後、高さ約4メートルの山車13台が神宮前を出発し、白や青の法被を着た参加者が「えんやえんや」などと威勢良いかけ声で山車を進めた。町によると、江戸時代にニシンの豊漁を神に感謝したことが祭りの起源。
函館市の会社員榎本寿一さん(47)は江差町出身で、「この時期が来ると、お祭りの気分になる」と、うちわを手に行列を見送った。