昨年の能登半島地震と記録的豪雨を受け石川県で建設された仮設住宅164団地計7168戸のうち、洪水浸水想定区域にあるのは約半数の74団地計3669戸に上ると県が6月に集計していたことが12日、分かった。10日の大雨でも、珠洲市にある2団地計73戸が床下浸水した。
津波浸水想定区域には43団地、土砂災害警戒区域には29団地が立地。適した用地が不足していたことが背景にあるが、住民へのリスク周知の徹底と、災害発生の恐れがある場合に早期避難を促すことが求められる。
県によると、昨年元日の能登地震による仮設は輪島、珠洲両市、能登町など10市町に159団地(6882戸)、同9月の豪雨の被災者向け仮設は輪島、珠洲両市に5団地(286戸)が建設された。今年6月時点の集計で、地震の70団地(3413戸)と豪雨の4団地(256戸)が洪水浸水想定区域にある。豪雨のこの4団地は浸水対策としてかさ上げしている。
10日に床下浸水したのは珠洲市の上戸町第2団地(30戸)と宝立町第4団地(43戸)。