乗客乗員520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故は12日、発生から40年となった。群馬県上野村の墜落現場「御巣鷹の尾根」の麓にある「慰霊の園」では追悼慰霊式が営まれた。遺族や村長、日航社長ら約230人が参列し、墜落時刻の午後6時56分に合わせて黙とうした。

 死者数は単独機事故として世界の航空史上最悪。40年が経過した今もなお世界各地では空の事故がなくならない。

 式典では、慰霊の園の運営を担う財団法人理事長を務める黒沢八郎村長は「御巣鷹の尾根は安全への認識を深める場所になった。真心を持って永久に守り続ける」とあいさつした。犠牲者の数と同じ520本のろうそくに火がともされた。

 遺族らは12日午前、上野村にある現場「御巣鷹の尾根」を慰霊登山し、墜落地点の尾根に立つ「昇魂之碑」で黙とう。空の安全を願って鐘を鳴らし、子どもたちがシャボン玉を飛ばした。

 日航の鳥取三津子社長は雨具を脱いで昇魂之碑に献花した。日航によると、この日の登山者は82家族の283人。