和歌山県九度山町の椎出厳島神社で16日、鬼が呪文を唱え五穀豊穣や悪疫払い、雨乞いなどを祈願する「椎出鬼の舞」が奉納された。南北朝時代から続くとされる神事で、鬼に泣かされた子どもは元気に育つと伝わる。
見どころは、鬼が約2メートルの竹の棒を振り回しながら境内を走り回り「ウォー」と低いうなり声で威嚇する「乱の舞」。怖がる子どもが親にしがみつきながら大声で泣き叫んだ。
同県岩出市の会社員大高陽さん(46)は「子どもが泣かせてもらえてよかった。2人目の出産も控えており、健康に育ってほしい」と語った。