兵庫県警本部

　神戸市中央区のマンションで住人の会社員片山恵さん（２４）が刺殺された事件で、襲った男がマスクやサングラスを着用せず、顔をさらしたまま、繁華街がある北の方向へ徒歩で立ち去ったことが２２日、捜査関係者への取材で分かった。防犯カメラ解析や住人の証言で、マンション内の動きはおおむね判明。兵庫県警は逃走経路の情報を集め、容疑者の割り出しを急ぐ。

　捜査関係者によると男がマンションに入る姿が防犯カメラに写っていたのは２０日午後７時２０分前後。１階入り口のオートロックを解除した片山さんの後をつけ、ドアが閉まりきる前に通過していた。帽子もかぶらず、顔が確認できる状態だった。

　６階に住む片山さんと２人きりでエレベーターに乗り込んだ後、羽交い締めにしている様子を、１階にいた住人がモニター画面で目撃。同７時２２分に１１０番した。

　片山さんが倒れていたのは、６階のエレベーターを出た先の場所。エレベーター内に血痕があり、胸の辺りを複数回刺されたとみられている。