任期満了に伴う沖縄県与那国町長選は24日投開票の結果、無所属新人の元町議上地常夫氏(61)が、無所属現職糸数健一氏(72)、無所属新人の元町議田里千代基氏(67)を破り初当選を果たした。自衛隊の「南西シフト」への対応を主な争点に論戦を展開。上地氏は防衛力強化に一定の理解を示しつつ、現状以上の部隊増強には慎重姿勢だ。投票率は90・83%。
得票数は、上地氏557票、糸数氏506票、田里氏136票だった。
国は2016年、日本最西端に位置する与那国島に陸上自衛隊の駐屯地を開設。22年には航空自衛隊の移動式レーダー部隊が常駐化され、24年は陸自電子戦部隊が配備された。
上地氏は当選が決まった後、自衛隊の機能強化に関し「防衛省の情報をオープンにし、町民に判断してもらうことが重要だ」と指摘した。
糸数氏は「国が進める防衛政策を受け入れる」として、南西シフトの全面支持を唱えたが、及ばなかった。田里氏は駐屯地の機能強化や日米共同訓練に反対すると訴えたが、広がりを欠いた。