千葉県木更津市の渡辺芳邦市長=2023年

 アフリカとの架け橋となる人材を育成するため、国際協力機構(JICA)が千葉県木更津市や愛媛県今治市など4市をアフリカ諸国のホームタウンに認定したことを巡り「移民が増える」「治安が悪化する」といった誤情報が拡散し、不安や抗議の電話が殺到していることが25日、各市への取材で分かった。木更津市が「移民受け入れにつながる取り組みではない」とするコメントを出すなど対応に追われた。

 JICAは今治市とモザンビーク、木更津市とナイジェリア、新潟県三条市とガーナ、山形県長井市とタンザニアのそれぞれの交流を促進するため、21日に4市を「ホームタウン」に認定していた。

 JICAは一連の問題を受けてコメントを出した。現地の報道などで長井市がタンザニアの一部になると誤解を与えるような記載や、移民の受け入れ促進、日本と当該諸国との往来のための特別な査証の発給などに関する言及があるが、いずれも事実に反すると指摘。「これら現地の報道等について、内容の訂正を速やかに行うよう、申し入れを進めている」とした。