富山地裁

 富山県黒部市の自宅で高校生だった長女福山里帆さん(25)に性的暴行を加えたとして、準強姦の罪に問われた父親で無職の大門広治被告(54)の公判が27日、富山地裁で開かれ、検察側は懲役8年を求刑した。

 被告は性行為があったと認めた上で「(福山さんは)逆らえない状態ではなかった」と無罪を主張。検察側は論告で「未成年の実子を狙った極めて卑劣な犯行」と非難し「被害者が感じた恐怖や絶望は筆舌に尽くしがたい」と述べた。

 実名で被害を訴えてきた福山さんの代理人弁護士は、法廷で福山さんの手紙を代読。「生きることが地獄だった」と当時の心境を打ち明け「二度と私の人生の邪魔をしないでほしい」と訴えた。