【ロンドン共同】英国の首都ロンドンで17日、国賓訪問中のトランプ米大統領に抗議する大規模なデモが行われた。参加者は米国中心の言動を繰り返すトランプ氏への怒りを表明。ウクライナを侵攻するロシアのプーチン大統領やパレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルのネタニヤフ首相を擁護する姿勢にも不満をあらわにした。

 若者からお年寄りまでがトランプ氏を赤ちゃんに見立てた風船やパレスチナの旗を手に参加。「プーチンは戦争犯罪者だ」「イスラエルの武装を止めろ」と訴えた。周辺には暴動警戒のため多くの警察官が集まった。

 友人とデモに加わったロンドン在住のロージーさん(18)は「トランプ氏は虐殺に加担しており、ピースメーカーとは言えない。英国には関わらないでほしい」とした。

 16日は、チャールズ国王主催の歓迎行事会場であるロンドン郊外のウィンザー城周辺でも抗議デモが起きた。参加者は「帰れ」「独裁者は歓迎しない」とのプラカードを掲げ、世界の分断を招いていると批判した。

 米国と「特別な関係」にある英国では世論が二分しており、訪問を歓迎する人の姿もあった。