長崎市の端島(通称・軍艦島)

 長崎市は15日、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」を構成する端島(通称・軍艦島)で、老朽化する建造物の保全作業や研究を行うための新たな施設を設置すると発表した。市によると、島に建物を造るのは55年ぶり。大手ゼネコンの清水建設と協力し、11月に起工、来年3月の運用開始を見込む。

 施設は木造平屋の広さ約50平方メートル。島内を調査する市職員や研究者らの事務作業スペースとするほか、上陸ツアーで訪れる観光客の避難所としての活用も想定する。1970年に建てられた「71号棟」に次ぐ「72号棟」とし、島の北側に整備する計画。

 島は石炭採掘で栄え、74年に閉山し無人となった。