検査薬メーカー「富士レビオ」が、認知症の一種であるアルツハイマー病を血液から診断する検査薬の製造販売承認を厚生労働省に申請したと、親会社の「HUグループホールディングス」が25日発表した。従来の手法より簡便で、患者の負担が軽いのが特長。迅速な診断や治療につながると期待される。
アルツハイマー病は、脳内に「アミロイドベータ」や「タウ」といったタンパク質がたまり神経細胞が壊れ、認知機能が低下するとされる。検査薬は、血漿中にある二つのタンパク質の濃度を測定し、その比率からアミロイドベータの蓄積の状態を評価する。
アミロイドベータの蓄積を確認するには陽電子放射断層撮影(PET)や脳脊髄液の検査などが必要で、身体の負担が大きく、費用も高額になることが課題。こうした検査の補助として使われることを想定している。
米国の食品医薬品局(FDA)は5月にこの検査薬を承認済み。既に症状が出たり、病気の兆候があったりする人を対象としている。




