2025年夏の甲子園ベスト4の礎を築いた県岐阜商前監督の鍛治舎巧さん。「No.1への道」と題し、アマチュア球界の第1人者である名将がチームづくり、選手育成、戦略・戦術のすべてをあますところなく公開する。
(3)指導上の留意点
①心身の成長の個人差を考慮した上で、6Sを徹底!
6S:整理・整頓・清掃・清潔・しつけ・スマイル
※入学時は、行動基準の徹底、正義感:フェアプレー・マナーを身に付けるのに絶好の時期だ。
集団規律・集団行動=集合形、時間厳守、話を聞く姿勢、チームワーク、ならびに、しつけ=あいさつ、悪口、乱暴、仲間はずれ、いじめ等もこの時期にしっかり指導したい。
※自己承認欲が強い為、できる限り一人一人ほめてやることが大切である。選手は、声をかけられ、ほめてもらうことによって一層意欲を増し、楽しくなり、野球が好きになる。
※好奇心旺盛なこの時期には、バラエティーに富んだ練習を行い、いろいろな技術にチャレンジさせることが大切。選手はどんどんチャレンジしながら技術習得していく。
※競争心の増大を図るべく、ゲーム形式の練習を多くし、競い合わせることによって技術の習得を促す。
・キャッチボール塁間、2人で20往復1分以内を競争で!!
※グループ意識の芽生えを育むメニュー=チームメイトに対して仲間意識が生まれ、協力・協調が可能になるよう野球をチームスポーツとして考えられるようにする。
・4人1組でダイヤモンド10周1分以内をノーミスで続ける競争等。
※判断力・研究心の芽生えを大切にする。選手が下した判断を頭ごなしに叱ることは避ける。その判断を下すにいたった動機、過程を尊重し、よい面は認め、伸ばす。
選手自身に考えさせ、自己選択、自己決定できる場を多く設定する。
例えばこんな投げ掛けをしてはどうか
●よい投げ方とよくない投げ方を実際に形で提示し、「どっちの投げ方がいい?」と聞いてみる。
●「~の時、どんなことに気をつけて守ればいい?」どうしてそう思うか考えさせる。
私が、NHK高校野球解説時代、訪れた仙台育英高校...





