並んで講演を聞く江崎禎英知事(手前)と柴橋正直市長=8月、県庁
 

  

 1月の県知事選で初当選した江崎禎英氏(61)が突如、岐阜市中心部の活性化を掲げてLRT(次世代型路面電車)構想を打ち出したのは7月の県議会だった。岐阜市長の柴橋正直氏(46)はすかさず問題点を列挙。市として「新たな事業への投資は財政的に非常に厳しい状況」として定例記者会見でけん制した。今も一貫して導入に慎重な姿勢を崩さないが、発言のたび「決して反対はしていない」との前置きも忘れない。

◇古田氏と蜜月

 県と県庁所在市の両首長の間で方針や歩調が合わないことは、過去の岐阜県や県外の事例を見ても珍しいことではない。しかし柴橋氏は、...