-2025年を振り返って。

 2年前の4月に上水道の整備・管理が厚生労働省から国土交通省に移管されたことに加え、昨年1月には埼玉県八潮市で陥没事故が発生しました。水道設備の耐震化や更新工事に関する国交省の予算が増え、水道タンクの需要が拡大しました。25年6月期は、売上高が目標の300億円を超える308億円となり、増収増益でした。

 -主力事業の橋梁(きょうりょう)の現状は。

 順調です。前期の増収に最も貢献しました。大半が高速道路のNEXCO関連の、鉄筋コンクリート床版からプレストレストコンクリート(PC)床版に替えるリニューアル工事です。今期は東名阪自動車道と西名阪自動車道で超大型案件を受注しました。

 -現在、注力していることは。

 カーボンニュートラルへの対応です。製造工程で二酸化炭素(CO2)を排出するセメント使用量を減らすため、現在、製鉄所で発生する副産物「高炉スラグ微粉末」で5割置き換えたPCの採用が増えています。当社は7割を置き換える技術を開発しており、今年から実用化したいと考えています。

 -今後、伸びる分野は。

 次世代エネルギーとして注目されているアンモニアを貯蔵するPCタンクです。現在、愛知県内の火力発電所が、燃料の一部を石炭からアンモニアに置き換える実証実験を行っており、今後、伸びると期待しています。その他にも、家畜糞尿のバイオマスタンクや津波対応型のPCタンクにも力を入れ、営業品目の拡大を図っています。

 -今年の見通しや抱負を。

 建築部材である柱、梁(はり)に使うPC製品も堅調です。富山市内の高層マンションや自衛隊基地の施設を受注し、製造を進めています。建設現場は慢性的な人手不足に陥っており、PC製品の需要が高まっています。これからも時代の変革に合わせたニーズに対応し、社会に貢献していきます。