―新年の景気をどう見ますか。

 緩やかな回復が続くと見ていますが県内は東京に比べ回復が鈍い印象です。物価は極端な上昇はせず米価が下がれば他の食品価格に影響する可能性も。ガソリン税の暫定税率廃止も個人消費を下支えすると期待しています。

 ―創立130周年の節目の年です。

 次の10年に向けた方向性を明確にしていきます。重点は三つ。まず中小企業支援。融資に加え後継者問題やM&Aなどのソリューション業務を強化します。次にデジタル分野。多様化する顧客ニーズに対応するため非対面サービスを強化します。春ごろをめどにニーズが高い振込・振替機能を公式アプリに追加します。まとまったDX投資を想定しています。最後に富裕層向けサービス。資産運用や相続対策の相談体制を整えます。創立130周年の記念式典は行いませんが、さまざまな取り組みやイベントを展開する中で地域やお客さまに感謝を伝えていきます。

 ―金利上昇環境下の経営対応策は。

 マイナス金利時代に比べ、資金利益が機能し始め、銀行は増収増益を実現しやすい。経営戦略として、融資業務の増強とソリューション・預かり資産ビジネスを両輪で進めます。店舗戦略では大規模な統廃合は検討していません。店舗はお客さまとの接点であり、特に預金獲得の観点から重要です。ただし効率化のため法人営業を集約して個人業務中心の店舗にするなど店舗の機能は変えていきます。

 ―頭取が大切にしている価値観は。

 変化への対応力です。予測困難な時代、経営陣も社員も柔軟で迅速な対応が求められます。お客さまのニーズを素早く把握し、外部環境の変化を分析することで、スピード感を持って提案していきたい。育成ファンドを活用した自己投資支援制度などを通じて社員の専門性を高めます。また、サイバーセキュリティー強化に向けて中途採用も行い、即戦力を確保していきます。