―2025年はどんな年でしたか。

 6拠点目となる九州工場を福岡県豊前市に新設、稼働しました。全国に市場が拡大する中で、岐阜からの製品輸送も増えてきたことから進出を決めました。自動車の内外装用不織布の製造ラインを1ライン設け、現地でも新たに社員を採用しました。会社全体では前年と比べて国内の自動車生産台数が回復したことから、増収となりました。原材料費などの高騰は大きな影響がありますが、価格転嫁も少しずつ進んでおり、増収につながっています。

 ―新事業では、6月にネコの爪とぎ用マットを発売しました。

 ネコを飼っている社員の「爪とぎ用の麻ひもを巻き替えるのが大変」というひと言から生まれた商品です。インテリア向けの不織布を改良し、耐久性に優れた素材が完成しました。家庭のキャットタワーやケージの柱に巻き付けるタイプで、取り換えも簡単。自社サイトで販売し、全国のお客さまに好評を得ています。これからも業種にとらわれず、お客さまに使っていただける商品をお届けしていきたいです。

 ―廃棄プラスチックのリサイクル事業の進ちょくはいかがですか。

 名古屋市にあるスタートアップ企業「REMARE」と連携し、生産時に発生する樹脂廃材や不織布の端材など、これまで捨てていたものの製品化に挑戦しています。産業廃棄物を限りなく減らし、二酸化炭素(CO2)の排出量削減につなげたい考えです。

 ―今後の展望は。

 繊維業界をとりまく環境は依然厳しいですが、お客さまは無限におられます。そこにどうアプローチしていくか、引き続き力を入れて取り組んでいきます。会社・個人としての技術力を高めると同時に、繊維、不織布業界全体の可能性を広げたいと考えています。その一つとして、検査装置の開発にも着手しており、業界全体のプラットフォームのような存在を目指していきます。