―2025年はどんな年でしたか。

 物価高が続き、建築コストの高騰が顕著になっている中、住宅業界は低迷が続いていることから価格転嫁に至っておらず、厳しい状況にあります。お客さまも先行きの不透明さから、なかなか住宅購入に踏み切れない方が多いのが実情です。そうした中で、当社は創業127年の歴史に培われた信頼と、“木のぬくもり”あふれる住空間を強みとしながら、取引先とのネットワークをさらに強化し、互いの強みを生かした提案を追求してきました。社員に対しては、お客さまの困り事にプロの視点で的確なアドバイスができるよう、しっかりと声に耳を傾け、考え抜く姿勢を改めて大切にした1年でした。

 ―特に注力した提案は。

 限られた敷地でも広さや価格以上の価値を感じていただけるよう、特に外観のデザイン性向上に取り組んでいます。スペースパフォーマンスを重視されるお客さまが増える中、機能を向上しつつ余分な要素を省き、空間を最大限に有効活用できるプランニングを心がけ、コンパクトでも機能性の高い家づくりを目指しています。また、当社の家づくりを多くの方へ伝えるために、これまで以上にSNS運用にも力を注いでいます。

 ―26年の抱負を。

 厳しい昨今だからこそ、原点に返るために私が父から学んだ中で大切にしている近江商人の経営哲学「三方よし」の優位順位を徹底することです。売り手と買い手はもちろん、まずは世間に認められてこそ、よい商売と言えます。当社はこれまで、所有山林では森と人が共生する未来に向け、持続可能な山林経営を実践しています。また、トレイルランニングの大会を開催し、スポーツを通じ森を守る仕組みを育んでいます。今後も、国産材を用いた木のぬくもりあふれる家づくりを通して、社会に貢献できる会社を目指していきます。