鹿児島県・喜界島の島民と交流するイラン人クルー。中央奥は田辺大智さん=2015年8月(喜界島観光物産協会提供)

 米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、鹿児島県の離島、喜界島の島民が、かつて交流のあったイラン人映画監督らの無事を祈っている。平和を願う絵手紙の入った瓶が島に漂着したのが縁。「ニュースを見て、すぐに監督らの顔が浮かんだ」。島の観光物産協会で事務局長を務める田辺大智さん(41)は「連絡がつかず心配だが、無事でいてほしい」と願う。

 瓶が漂着したのは2013年。中にあった紙にはイラン人の名前や地名などが記されていたほか、手をつなぐ人々の絵が描かれていた。島民の協力依頼を受けた日本人がイランに渡って送り主を探し出し、ビデオ通話が実現。絵には平和への願いが込められていたことが分かった。

 奇跡的な縁に関心を示した監督のレザ・ファラハマンドさんが、ドキュメンタリー映画の制作を企画。イラン人クルー5人が15年に島を訪れ、2週間ほど撮影を行った。

 滞在は島民らが盆踊りに興じる時期で、「祭りができること自体が平和の証し」だと熱心にカメラを回した。

 島民たちと交流を深め、田辺さんは「言葉を超え、一体になった」と振り返る。