筆者が、分散投資の効用をご説明する際は、よくこんな風な例えをしていました。

 「世界の運用資金は、盥(たらい)の中の水のように、局面ごとに、収益性だったり、安全性だったりを求めてぐるぐる回っています。その動きを予測し続けることは極めて困難で、だから、主だった投資対象にあらかじめ分散しておく、というのが善手になるのです」と。

 少し、脱線します。
 本コラム第10回で、買いたい時に資金なし、という短期投資のあるあるを例えて「米櫃(こめびつ)に米なし」と書いたところ、これを読んだ大垣共立銀行のYさんから「白木さん、この表現って、若い人たちに大丈夫なんやろか?」という心配の声をいただきました。
 筆者としては、んっ?となったのですが、つまりは「米櫃(こめびつ)」が果たして特に若い世代の方に理解してもらえたのか、ということでありまして。

 ですので、今回はおっかなびっくりです。
 「盥(たらい)」、大丈夫でしょうか(笑)
 筆者の幼少期ですら、実用されていましたとは言い難く、その昔、洗濯機が普及する前の洗濯や子供の行水などで生活必需品として使われていた木製の円形で平らな器、とでも書くと伝わるのでしょうか。
 かつては、これを使って水場から人海戦術で水を運んでいたからとか、曲芸で仰向けになって足で回しながら次から次へと渡していったから、とか諸説あるようですが、ともかく私たちが日常使っている「盥(たらい)回し」という言葉の由来となっている、それです。
 いやむしろ、木製ではなく、こちらは金属製ですがザ・ドリフターズのコントで頭上から落っこちてきてガンとなるアレ、といった方が分かりやすいでしょうか(笑)

 それは、ともかく。「盥(たらい)」の中で動く水(=運用資金)は、...