会談に臨む高市首相(右)とブラジルのルラ大統領=16日、フランス東部エビアン(代表撮影・共同)

 【エビアン共同】日本政府は16日、ブラジルなど5カ国が加盟する南米の関税同盟、メルコスル(南部共同市場)と経済連携協定(EPA)締結に向けた交渉に入ると発表した。高市早苗首相が先進7カ国首脳会議(G7サミット)で訪問中のフランス東部エビアンでブラジルのルラ大統領と会談し、表明した。南米5カ国の国内総生産(GDP)は3兆ドル(約480兆円)規模で、日本は巨大経済圏との自由貿易拡大を狙う。

 締結すれば環太平洋連携協定(TPP)や欧州連合(EU)とのEPA以来の大型協定となる。交渉では自動車の関税引き下げを求め、輸出拡大を図る。一方、畜産が盛んな南米から牛肉や鶏肉の輸入が増えれば国内農家に影響する恐れがある。国内農家の競争力強化を含め、影響をいかに抑えるかも焦点だ。

 南米はレアメタル(希少金属)を生産し、ブラジルは世界有数の産油国。日本は中国の輸出規制やホルムズ海峡の事実上の封鎖で、特定地域からの資源調達が急減する事態に直面した。南米との貿易が増えれば調達先の多角化につながる。