人が集まる岐阜市役所とみんなの森ぎふメディアコスモスの間の広場=4日午後1時14分、同市司町
キッチンカーが乗り入れて人が集まる岐阜市役所とみんなの森ぎふメディアコスモスの間の広場=4日午後1時18分、同市司町

 岐阜市役所の庁舎(同市司町)は、6日で開庁から1年を迎える。隣接する複合施設「みんなの森ぎふメディアコスモス」との相乗効果で、新たなまちのシンボルの一帯は幅広い世代の市民が集まるにぎわいの拠点となりつつある。周辺では飲食店が10店ほどオープン。今後はこの人の流れを約1キロ南の柳ケ瀬商店街とつないで、まち全体の回遊性を高められるかが重要となる。

 庁舎は18階建てで、昨年5月に旧本庁舎(同市今沢町)から約300メートル北側に移転した。窓口の一部や2階のレストラン、ピアノを自由に弾ける1階の交流スペースは土、日曜日・祝日も開く。コンセプトは「市民に開かれた庁舎」だ。

 市によると、開庁から3月末までの11カ月間の来庁者数は延べ約160万人。旧本庁舎と旧南庁舎の駐車場の利用台数を基に予測した年間100万人を大きく上回っている。

 メディアコスモスは市立中央図書館を核に、イベントやワークショップが催される。連休中は講演や展覧会などがあり、そのまま市役所に立ち寄る親子連れの姿が目立った。昼に娘2人を連れて市役所のレストランを利用した会社員女性(30)=同市=は「図書館で本を借りた後に来た。市役所はキッズルームもあるのでよく利用する」と話す。

 市役所には市職員ら約2千人が勤務する。職員と来庁者を目当てに、周辺ではそばやラーメン、うどん、サンドイッチの専門店のほか、ランチをメインとする飲食店、弁当屋などが続々オープンした。近くで1年前にそば専門店「そば家吉右衛門」(同市七軒町)を開店した男性(48)は「開庁前まで飲食店はほとんどなかった。人が集まってきていると実感する」と語る。

 市は市役所周辺と柳ケ瀬商店街の間で回遊性があまり高まっていないことが課題としている。市役所とメディアコスモスを訪れる人からは「駐車場が無料になるのは2時間までで、柳ケ瀬まで足を伸ばせない」「歩いて移動するにはぎりぎりの距離で少し遠い」といった意見があった。まちづくりに詳しい岐阜大名誉教授の富樫幸一さん(65)は「岐阜の人は車で来るので駐車場の問題はある。市役所と柳ケ瀬の間にカフェなど寄り道ができる店がたくさんできれば、回遊性は高まるのではないか」と指摘している。