太平洋戦争後、A級戦犯として裁かれた東条英機元首相の自筆メモや書簡など約300点の史料を、親族が国立国会図書館(東京)に寄贈していたことが10日までに分かった。連合国による極東国際軍事裁判(東京裁判)で、直接対決として注目されたキーナン首席検事の尋問に臨み「正義を叫ぶ最後の機会」「戦場に向かうごとき気持ち」と記述。他の被告に対する批判や、死刑判決を予期した内容も含まれ、最晩年の獄中での赤裸々な心境が明らかになった。
今年は1946年の東京裁判開廷から80年の節目に当たる。「こころのまにまに」と題した日記・メモには敗戦について「国の運命か」と記されていたが、自らを省みる記述はなかった。史料整理を担当した金沢大の大窪有太助教(日本近現代史)は「自筆の記録が豊富で、東京裁判期の東条氏の動向を分析する上で大変貴重だ」としている。
東条の次女と三女が嫁いだ古賀、鷹森両家が今年5〜6月に史料を寄贈した。国会図書館で請求すれば閲覧できる。太平洋戦争開戦時の指導者だった東条は裁判で戦争責任を追及され、48年に死刑。









