岐阜県は30日、新型コロナウイルス対策の本部員会議を開き、本格的な夏に向け、「ウィズ・コロナ」総合対策を決めた。コロナ禍が長引く中、原油価格や物価の高騰の影響を受ける生活困窮者や事業者らへの支援を盛り込んだ「緊急対策」を示した。地場産業の事業者に一律10万円の支援金を支給するなど、幅広い対策を講じる。6月開会の県議会定例会に対策費を計上した一般会計補正予算案を提出する。

 総合対策は、▽感染防止と社会経済活動の両立▽ハイリスクの高齢者らを守る体制整備▽緊急対策-の3本柱。県内の新規感染者数は依然として高い水準で推移し、重症化リスクの高い高齢者らを中心に県民の命を守る体制の整備と、通常の医療の維持を最優先しながら社会経済活動とのバランスを図る。

 緊急対策は、業界団体などからの意見を踏まえてまとめた。施設園芸農家や地域公共交通事業者、畜産農家らの燃料や原材料価格の高騰の負担を軽減する。県産木材高騰に対応し、工務店に対し県産木材の使用量に応じ価格高騰分を支援する。失業などで家計が急変した世帯への私立高校などの授業料支援、学校などの給食費の増額分の支援にも取り組む。国の交付金を活用し、規模は総額100億円以上となる見通し。

 また、マスク着用基準の緩和や、インバウンド(訪日外国人客)の受け入れ再開に向け、感染防止対策を徹底した受け入れ体制の準備・検討を進める方針も示した。福祉施設での感染拡大を防ぐため、平時や感染発生初動時の対応についてチェックリストを作成し、初動訓練の実施を求める。

 会議後、古田肇知事は記者会見を開き、「ウィズ・コロナとは漫然とコロナと共存するということではない。感染対策を適切に講じつつ、社会経済活動もしっかり進めていくことが大切」と強調。緊急対策について「具体的にどんな支援が必要か、何にお困りか、丁寧に見極めてきた。広く目配りをして、一つ一つできる限り応援したい」と述べた。