遊覧船からの救助訓練に取り組む恵那署員ら=20日午前11時30分、恵那市大井町の木曽川

 北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故を受け、岐阜県警恵那署などは20日、恵那峡遊覧船の周遊コース(恵那市大井町の木曽川)で水難救助訓練を実施した。訓練は定期的に実施しているが、この日は知床事故後では初。乗船客が増える夏の行楽シーズンを見据えて行い、署員と運行会社などがあらためて連携を確認した。

 恵那峡遊覧船は、木曽川の約10キロの区間を往復するコースで、乗船時間は30分ほど。年間を通じて恵那峡の景色を楽しめるとして人気で、例年は年間10万人ほどが乗船している。

 訓練には県警機動隊、恵那署、市消防本部と、恵那峡遊覧船を運営する東鉄商事(多治見市)の約30人が参加した。定員51人の遊覧船が浸水した想定で、船長が無線で遊覧船本部に救助の要請をして110番。船を岸に寄せ、救命胴衣を着用した乗客を署員らがゴムボートで救出した。

 東鉄商事の加藤泰博業務統括事業本部長は「従業員の意識は高まった。引き続き安全運航に努めたい」と気を引き締めた。三尾剛志恵那署長は「消防などとの連携が確認できた。万が一に備え、今後も安全に救出する訓練を実施していく」と話した。