開発した木製ペットボトルオープナーを手にする早川謙作代表=中津川市付知町、木が大好き早川木工所

 岐阜県中津川市付知町の木工メーカー「木が大好き早川木工所」は、少ない力で楽にペットボトルのキャップが開けられる、環境に配慮した木製ペットボトルオープナーを開発した。山林の放置材を素材に用い、キャップよりも一回り大きめに削って仕上げた。シンプルな商品に見えるが、さまざまなペットボトル飲料のキャップにかぶせて使えるように工夫を凝らした自信作だ。

 同木工所は、間伐材や放置材を使ったガラス瓶のふたをはじめ、キッチン用品や練り香水の容器などの木工製品を手がける。「SDGsへの関心の高まりで、さまざまな方面から木を使った商品はできないか、といった相談がある」と早川謙作代表(56)。オープナーの開発も飲料メーカーからの提案をきっかけに1年前に乗り出した。

 試作品を作りメーカー幹部を前に披露したが、提示された商品のキャップは開封できなかった。キャップの直径は商品によって微妙に違い、同じ商品でも大きさに差があるためだった。そこで、オープナー内部の構造を再検討するため、プラスチック製品製造のワイ・ケー・ピー工業(中津川市千旦林)と、内側に付けるリングを試作。テストを繰り返した。

 完成したオープナーの内側には、キャップ表面の細かな溝に合うように特殊加工したリングを接着。リングは環境への負担が少ない生分解性プラスチック製で、環境面を意識した。

 6月から道の駅花街道付知や、オンラインショップを通じて販売を始めた。飲料メーカーとの商談はうまくいかなかったが、幼い子どもを持つ親や手の力が衰えた高齢者から好評の声が寄せられているといい、手応えをつかんでいる。早川代表は「何十回と失敗をしたので、完成時は涙が出るほどうれしかった。ペットボトル飲料の需要が高まる夏場に入ったので、多くの人の生活を助けることができるとうれしい」と話す。