カナダを象徴する景色の一つ「モレーン湖」=カナダ・アルバータ州

 カナダ岐阜県人会は昨年4月に産声を上げました。「岐阜県人会インターナショナル」発足に伴いカナダにも岐阜県人会を作ろうと会員を募集したのが始まりです。この1年間で、西はブリティッシュコロンビア州から東はケベック州まで、カナダに暮らす岐阜県出身者と岐阜県にゆかりある方々が入会され、現在の会員数は約30人です。

 私たちはコロナ禍での発足でしたので、オンラインをうまく使って会員同士の交流や情報の発信を試みています。

 例えば、ビデオ会議システムZoom(ズーム)を使ってのおしゃべり会や講習会。特に、私たちの主催で会員のトロント在住の和食料理人、伊地知(いじち)俊行さんに講師をお願いした「和食クッキングクラス」は、公開申し込みとしたため世界17カ国から135人もの参加がありました。カナダからの参加者で県人会へ仲間入りしてくださった方々もいらっしゃいます。

 世界・カナダへ岐阜をアピールするだけでなく、岐阜の皆さんにもっとカナダを知ってもらえるような働きかけもしています。東京五輪・パラリンピックの際、カナダの陸上選手たちが岐阜市で事前合宿を行ったご縁を未来へつなげていこうと、当会事務局長の鷲見英樹さんが中心となり、会員が交代で月1ペースでカナダ各地の「今」を岐阜県の公式交流サイト(SNS)で発信しています。

 実は、このようなオンラインでのつながりは、カナダ岐阜県人会の誕生とともに突然始まったわけではありません。私たちの仲間には、オンラインを通して世界へ郡上八幡の毎日を10年間も発信し続けている方がいます。郡上八幡観光協会のフェイスブックから毎日のように最新情報を発信されている棚橋則之さんは実はカナダ在住。故郷を離れて暮らすからこそ分かるその美しさや、素晴らしい行事、イベントなど、全てが細やかに発信されています。

 カナダ岐阜県人会は国内の会員同士の交流だけでなく、今後もカナダと岐阜との間に、距離を感じさせない強いつながりを築き上げ、深めていきたいと思っています。

◆カナダ岐阜県人会会長 ドルハン(藤井)千代さん略歴

 どるはん(ふじい)ちよ 中津川市出身で中津高校卒業後、名古屋学院大学在学中現在のカナダ人夫と出会う。英語教師として加子母中学校勤務後、国際結婚を機にカナダへ永住して21年。趣味は空手稽古。世界沖縄剛柔流空手道2段。柔道初段。

▼メッセージ

 カナダと岐阜の架け橋になりたいです。