大連岐阜県人会のメンバー=中国・大連市内のイタリアンレストラン「Trattoria Amore」

 大連は、中国遼寧省の南部、北は渤海、南は黄海に挟まれた遼東半島の先端に位置し、中国随一の大規模港湾都市であり、アジア有数の一大国際物流拠点としての役割を担っています。

 大連市の人口はおよそ600万人。とりわけ経済技術開発区は1984年中国初の外資系企業誘致で国際貿易特区として発足しました。現在、大連の進出日系企業は1900社余りと言われ、大連市民の多くも日系企業に従事しています。またそこで暮らす日本人は4千人超に上るとみられています。

 古くは日露戦争にさかのぼり、この旧満州地域は歴史的にも日本との関わりも非常に深く、また昨今は日本との貿易拠点として日本人とのつながりは深く、人々もたいへん親日的であることが知られています。

 土地柄ここで暮らす日本人は日系企業の駐在ビジネスマンが大方を占めており、相互の仕事や趣味などで日本人同士が交流し合い、さまざまなコミュニティーが出来上がっています。日本の各都道府県の県人会の多さこそまたここ大連の特徴でもあり、わが岐阜県人会も2011年発足以来、今年で12年目を迎えます。日中友好活動が盛んな大連にあって、県人会メンバーは岐阜県人のみならず日本に縁のある中国人、また日本への研修生経験のある中国人の方々も迎えて、国籍・民族・習慣の垣根を取り払い皆さん仲良く楽しい活動を行っています。

 大連市は600万人都市ではありますが、海や山に囲まれ非常に自然豊かで風光明媚(めいび)なところです。また大連は中国屈指の漁業港でもあり、新鮮な魚介類が味わえるのも魅力の一つです。県人会メンバーも有志を募ってアウトドアにいそしんだり、またゴルフや海釣りに行ったりと、大連の自然を満喫し充実した生活を送っています。

 残念ながら、近年のコロナ禍では中国の厳しい防疫政策で不自由な生活を余儀なくされておりますが、早期収束を願ってまたコロナ以前の楽しい生活が戻ることを祈るばかりです。

 なお、集合写真は、県人会メンバー松岡さんが営む大連市内のイタリアンレストラン「Trattoria Amore」で撮影したものです。

 

◆大連岐阜県人会 松村康代表略歴

 まつむら・やすし 1963年生まれ。大垣高校(現在の大垣日大高校)、日本大学法学部法律学科卒。県内バルブ製造メーカーに就職、2011年1月その中国大連子会社へ出向。現在は日系建材メーカーへ転職、大連子会社総経理として在職中。駐在歴12年目。

▼メッセージ

 日露戦争の歴史と、のちのちの大連発展の上で日系企業と深く関わり合い、「中国大連」という街は本当に親日的な土地柄で、日本人には非常に暮らしやすいと言われています。