開幕まで100日を切った東京五輪。期間中は33競技339種目が繰り広げられる。なじみのなかった競技に触れることができるチャンスで、ルールを知れば楽しさは一層増すはず。大会への出場が見込まれる岐阜県内のチームや選手から、本紙記者が競技の基本や見どころを教えてもらう。

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 今回は、素早い剣の応酬が見どころのフェンシング。岐阜県からは多くの名選手を輩出してきた。全国高校総体を幾度も制するなど数々の全国大会で輝かしい実績を誇る県内の名門、大垣南高でレクチャーを受けた。

 ピストと呼ばれる試合コートで1対1の攻防が繰り広げられる。動きが速いフェンシングの得点は「電気審判器」による判断で決まり、有効と判断されれば赤か緑のランプが、無効では白のランプがつく。ピスト上では、スピード感あふれるポイントの取り合いが展開される。西脇一徳監督は「観客にも緊張感が漂うほど。最後の最後まで目が離せないスリリングな展開を楽しめる」と、高校から始めた中垣慶人も「個性がよく出るスポーツ。ダイナミックなアタックが面白い」とフェンシングの魅力を語る。

 欧州発祥の競技で、種目はフルーレ、サーブル、エペの3種目。得点となる有効面が種目によって異なる。フルーレは両腕と頭部を除いた上半身、サーブルは両腕と頭部を含む上半身、エペは全身が有効面となる。剣の種類が異なる点にも注目。フルーレは全長最大110センチで重さは500グラム以下。サーブルの剣は手の甲を覆う大きなつばが特徴で、長さ105センチ以下の少し小さいものを使用。エペは全長110センチ以下、重さ770グラム以下と3種目の中では最も重い剣を扱う。

 種目によってルールも異なる。フルーレは「突き」のみが攻撃として認められ、「優先権」が尊重される。先に腕を伸ばし、剣先を相手に向けた方に優先権が生じる。優先権を得れば攻撃できるが、ない方は防御に徹しないといけない。相手の剣をたたいたり払ったりと攻撃を阻止することで優先権を得られる。攻守が目まぐるしく入れ替わる攻防がフルーレの最大の見どころだ。

 サーブルもフルーレと同じく優先権があるが、突きに加え「斬り」も有効になるのが特徴。サーブルを専門とする一色賢春は「斬りが加わる分、迫力感も増す。より瞬発力が求められる種目」と特徴を挙げる。

 3種目の中で最もルールがシンプルなのがエペ。フルーレやサーブルと違い優先権はなく、先に相手を突いた選手の勝ち。有効面も頭部からつま先、足の裏まで全身が的になる。つま先への意表を突く攻めや思い切った接近戦といったスピード感や変化に富んだ展開が魅力だ。

 同校の絶対的エース、福田亮介は「相手との駆け引きが楽しい。自分が思い描いた通りにポイントを決めた瞬間が最高」と語る一方で「その駆け引きが大変で、逆に裏をかかれることもある」と難しさも語る。一瞬の隙を狙い、繰り広げられる攻防に注目してほしい。