大河「どうする家康」で最下位脱出か

 話を戻す。最後に、三河安城駅を利用する理由は? 利用者に聞いた。

 岡崎市の50代女性。夫婦で静岡県の熱海を旅行した帰りだという。岡崎は、三河安城駅がある安城市の隣だが、東京か大阪に行く時は、在来線で名古屋駅まで出て「のぞみ」に乗るという。ただ、今回はこだまで行ける熱海が目的地だったため、車で三河安城まで来たそう。女性は「人があまりいないので、不安になりますね」と、ぽつり。

 一方、西尾市の70代男性。東京に住む子どもと孫が帰るので、車で送りに来た。「混まないこだまでゆったりと帰るって」といい、男性は「岐阜羽島はいいじゃない。ひかりが止まるから。ここは地元が要望した請願駅だけど、人も店も少なくてさみしいよ」と自虐的に話していた。

 そんな三河安城駅だが、記事の冒頭でも触れたように、来年のNHK大河ドラマは、徳川家康が主人公の「どうする家康」だ。三河安城は、家康が生まれた岡崎城の新幹線最寄り駅になる。大河ドラマ館も置かれるという。ひょっとすると、来年度の乗降客数は岐阜羽島を抜き、最下位を脱出するかもしれない―。どうする岐阜羽島。

瀬戸覚旨(せと・さとし) 地理・地図帳の教科書出版社、新幹線の経済誌などを経て、2014年12月中途入社。西濃支社、中津川支局、生活文化部、現在は本社報道部。埼玉県出身。帰省時は、中央本線(名古屋―東京)を中津川、塩尻、高尾の3回乗り換えで帰りたい「乗り鉄」。