郡上、下呂両市の中心市街地を結ぶ無料シャトルバス=郡上市白鳥町中津屋、白鳥交通

 11月に実証運行が始まった岐阜県郡上市と下呂市を結ぶ無料シャトルバスが人気を集めている。県内有数の観光地がある両市は隣接しながら、周遊観光に適した公共交通がない。将来は定期運行を目指し、滞在型観光の需要の掘り起こしを図る。期間は来年2月27日まで。

 実証実験は、観光地の再生や地域全体の収益力向上を支援する観光庁の事業の一環。郡上市白鳥町中津屋の白鳥交通が中心となり計画し、11月上旬に運行をスタートした。

 金土日曜日や祝日、年末年始に1日2往復を運行する。郡上市の長良川鉄道美濃白鳥駅と下呂市のJR下呂駅をつなぎ、片道約70キロを1時間55分で結ぶ。郡上市では郡上八幡城下町プラザなど四つの停留所を経由する。下呂方面へのバスは下呂駅でのみ下車でき、郡上方面へは下呂駅でのみ乗車可能。

 車両は専用のラッピングを施した小型バスで、各便27人まで乗車できる。白鳥交通によると、11月下旬以降は観光需要の高まりを受けて団体客からの問い合わせも増えているという。当初は1日の利用客が数人の日もあったが、混雑する便も出始めた。今月からは電話予約も受け付けている。

 観光資源に恵まれる両市間の移動は、公共交通では美濃加茂市の美濃太田駅を経由する必要がある。所要時間は3時間以上で、一度の旅行で両市を周遊するのは現実的ではなかった。

 実証実験では、乗客に利用目的や満足度を尋ねるアンケート調査を実施している。結果を踏まえ、周遊観光の在り方を検証するという。尾藤安正社長(68)は「定期路線が実現すれば郡上八幡や北部地域の観光を楽しんだ後、下呂温泉に入ることもできる」と今後の可能性に期待を寄せる。

 実証実験後は、運賃を定めて持続的な運行を目指す。地元のガイドツアーの充実も図り、両市での滞在型観光の定着を狙う。

 詳しい運行スケジュールは白鳥交通ホームページで公開中。問い合わせは同社、電話0575(82)5081。