抗原定性検査を受ける男性=30日午後、岐阜市正木北町、Vドラッグ正木薬局

 新型コロナウイルスの無料検査の対象が28日から岐阜県内在住者全員に広がったことを受け、実施場所となっている県内の薬局では年末年始の帰省を控えた人らが多く訪れている。30日に検査を受け、陰性が確認された人からは「安心できた」「無料で助かる」などの声が聞かれた。ほぼ全ての実施場所が31日~1月3日は休業となるが、薬局の担当者は「心配ならぜひ受けてほしい。本来の調剤業務もあり、事前に電話で確認してから来局して」と呼び掛ける。

 無料検査を実施する27カ所のうち、最多19カ所で対応しているVドラッグ。岐阜市正木北町の正木薬局では、検査対象の拡大が発表された28日夕から電話での問い合わせが増え始め、29日は前日の10倍となる20件(PCR検査13件、抗原定性検査7件)を実施した。30日は営業時間が通常より5時間短い午後2時までだったが、8件を検査した。

 家族で訪れた主婦(31)=岐阜市=は「90歳近い祖父母も暮らす名古屋市の実家に帰省するので安心感を得ようと来た」。夫(34)と共に鼻の粘膜から検体を採取し10~20分で判定が出る抗原定性検査を受け、そろって陰性。夫は「気が楽になった。いつも買い物に来るドラッグストアという場所も気軽に来られてありがたい」と話していた。

 名古屋市に電車通勤している女性会社員(56)=同=はPCR検査を選択。「愛知県でオミクロン株の市中感染が確認されている。休みに入ったのを機に、安心のため受けた」と話した。女性会社員(20)=同=は「あしたから山県市の親戚の家に行く。ワクチンを打ってない小学生も来るから、やっといた方がいいと思って」と抗原定性検査で陰性を確認していた。

 31日の無料検査は県内の薬局5カ所のみで対応。三が日は全て休業する。4日から再開するVドラッグ正木薬局の長井章薬局長は「前提として基本的な感染対策も必要だが、(無症状で)知らないうちに感染を広めないよう、無料検査を受けてほしい」とした上で、混雑も憂慮。「本来の薬局業務もあり、実施場所ごとに対応しやすい時間がある。スムーズに検査を受けてもらうためにも来局前に電話で問い合わせてほしい」とした。検査結果の有効期限はいずれも検査日を含めて抗原定性検査が2日間、PCR検査が4日間で、「陰性証明が必要となる日取りを考えて、無料検査を受けるべき」とアドバイスした。

 無料検査の実施場所や対応時間などの詳細は県のホームページで公開している。検査期間は1月31日まで。