岐阜県中津川市東部の落合宿から馬籠宿を結ぶ中山道にある峠道です。国史跡「落合の石畳」などの名所があります。「十曲」というだけあって、つづら折りであることが由来とされています。読み方は諸説あり、資料や刊行物によって「じっこく」や「じっきょく」などが入り交じっていることが難読であるゆえんです。

 地元では一部で「じっこく」と呼び、2015年5月の岐阜新聞の企画「続ぎふ峠ものがたり」も「じっこく」で掲載しました。史料によっては「十石(じっこく)峠」と書かれているそうですが、1970年発行の「落合郷土誌」は「これは訛(なま)ったものである」としています。

 一方、「じっきょく」としているのは落合郷土誌のほか、角川日本地名大辞典など。また、観光協会発行の外国人向けパンフレットでは「じゅっきょく」というストレートな読み方で紹介しています。